市内で、あまりにも痛ましい事故が起きてしまいました。報道によれば飲酒運転だったようです。亡くなられた2名の小学生はもちろんのこと、保護者の方が本当に気の毒でなりません。そして、運転していた者には激しく憤りを感じます。報道の記事やそれに対する一般の方の反応は「飲酒運転がいけない」というものが大勢を占めていますが、現場の道路事情が悪かったこと(歩道が無くて危ない上に大型トラックの抜け道になっている)も事故の要因として注目されています。
八街市は、残念ながら以前から道路事情が良くありません。元々は近郊農業主体の田園風景が広がるのどかな地域だったところに、バブル期に比較的小規模な住宅地の開発が市内の至る所で行われました。例えば幕張新都心やおゆみ野、白井のニュータウンなどのように、都市計画に則って、居住地域や商用地域等が区分けされ、交通量に応じた道路整備も伴った上での大規模開発が行われていれば良かったのですが、そのようにはなりませんでした。そのため、歩道も路側帯もない「農道にただアスファルトを敷設しただけ」の道路が市内全域に広がり、1時間に1~2本程度という鉄道の不便さも相まって、狭い道路を乗用車やトラック(土地代が安いため中小企業の工場も多い)が疾走するという、子どもたちにとって危険度の高い町になってしまいました。
本校の周りでも少しずつ歩道が整備されてはいますが、まだまだ今回の事故現場と同じような道路がたくさんあるのが実情です。歩道の整備は土地の買収や工事等で予算も時間も必要ですから、すぐに整備されることはないでしょう。そんな八街市に勤務する教職員として「交通安全指導はしつこい程やっても決してやりすぎではない」という意識を持ち、尊い命が失われることのないよう、今後もできる限りの安全指導をしていきたいと考えます。
昨日の事故で亡くなられた方のご冥福をお祈りします。